第20回 東広島市健康福祉まつり レポート

広報部 糸谷祥子

 11月4日、東広島市健康福祉センターで行われた「第20回 東広島市健康福祉まつり」に技師会も参加するとのことで、取材に行ってきた。この健康福祉まつりは、地域のさまざまなボランティア団体、医療機関、企業などと地域住民の交流を図り、地域のつながりを深めることを目的として、東広島市社会福祉協議会が主催しているイベントである。技師会のほかにも、東広島市の健康・福祉・医療にかかわる多くの団体が参加しており、にぎわいを見せていた。 会場は複数のエリアに分けられており、健康にかかわる体験や相談ができる健康ゾーン、車いすや点字の体験ができる福祉体験ゾーン、陶芸体験や日頃の活動を紹介する展示・活動紹介ゾーン、さらに屋外には屋台が並ぶフードコーナーやフリーマーケットなどもあった。

 検査技師会がブースを出したのは健康ゾーン。医師会のドクターと連携した肺機能測定がメインの出し物となる。肺機能検査をしたあと、その結果をすぐにドクターに見てもらえるというシステムだ。この試みは去年から行われている。知識が無いと少々理解しづらい検査結果をすぐに解説してもらえるとあって、参加者からは非常に喜ばれているようだった。会場一番奥のスペースではあったが、ひっきりなしに体験希望者がおとずれた。

 今回行った肺機能の検査は、病院以外では、なかなか経験することのない検査である。そのため初めて体験する人がかなり多かったようで、スタッフの技師は「初めての人にいかにわかりやすく説明し、タイミングをつかんで検査を受けてもらうのか……日頃の経験が生きる場だと思います。」とコメントしてくれた。日頃の業務に比べて検査未経験の人が多いため、いつも以上に丁寧に説明するよう心がけているという。実際に話を聞かせていただいた来場客も、肺機能検査は初めての経験だったそうだ。「呼吸のタ イミングをつかむのが少し難しかったですが、スタッフの説明がとても分かりやすかったのでリラックスして検査を受けられた。3回もさせていただいて、とても楽しかったです。」とうれしい声を聞くことができた。

 検査技師は医師や看護師に比べるとあまり知られていない職業かもしれない。どちらかというと縁の下の力持ち、といった存在だろう。この健康福祉まつりを通して、そんな検査技師という仕事を多くの人に知ってもらえたのではないかと思う。「このイベントを入り口にして検査を受けるメリットを理解し、検査を受けることに対するハードルを下げてもらうことができれば病気の早期発見につながると思う。」とスタッフの技師は話す。 東広島地区の医療を担う者として、このような地域の輪に入っていくことで、地域住民の健康維持に貢献することができたのではないだろうか。