ピンクリボンdeカープ2018(延期開催) 報告

 2018年9月21日(金)広島対阪神戦が予定されるマツダスタジアムにて、ピンクリボンキャンペーンが行われました。 本来5月開催の予定が、雨天のため延期となり、 平日の実施となりました。そのため当初の予定よりもボランティアの数を減らし、規模も縮小して行われました。 じっとりとした天気の中、スタジアム3塁側のチケット売り場に約30名のボランティアの方々が集合しました。

販売最後の追い込みに おわれる広臨技メンバー

 広臨技以外では、「ひろしま女性NPOセンター未来」の井上佐智子氏を中心として、「NPO乳がん患者友の会きらら」、「広島県看護協会」「広島県薬剤師会」「広島県健康福祉局」「広島市健康福祉局」「熊野町地域振興課」と多くの団体の方々が参加されていました。 今回のピンクリボン活動の中で、我々広臨技は広島という地場ならではの、カープとのコラボグッズ販売を担当しました。カープ坊ややカープ女の子がプリントされた特性のTシャツや、マグネット、マフラータオル等の品々は、「ピンクリボン」という名前を広めるにはとても効果の高いものであると感じます。

 かば広場では広臨技の他にも、ピンクリボンのPR活動が行われていました。看護協会は乳房の模型を使ってがんセルフチェックの指導(触診)、薬剤師会や広島市健康福祉局はチラシやティッシュを配布して、乳がん早期発見の重要性を訴えていました。

 さて、開場時間となった時、再び雨足が強まってきました。かば広場に訪れる人もまばらではありましたが、これまでのピンクリボン活動の効果によって、「今年も買いに来た」と広臨技ブースへ足を運んで下さる方もいました。また、一年を通じて当日この場でのみ販売というプレミア具合を知る方は大量に購入していかれました。広臨技のブースは前年度の直筆サインカードのように、これといった目玉商品は無かったものの、40枚用意されていたマグネットもあっという間に完売し、1階の販売ブースから商品の補充を行うほどには売れ行きは好調でありました。

乳房模型を触ってみる 広臨技メンバー

 その中でもピンクリボンとは何かと問われる方(特に壮年男性)も少なくなく、活動内容について説明を行うこともありました。印象に残るのは60代の男性で、私がコンコースにて呼び込みを行っているときに声をかけられました。 「あの乳の模型は何ね!」と。どうやら乳房の模型が気になるが、出向くのは恥ずかしいようです。 そこで乳がんの触診体験ができるので、是非触ってみて欲しいと模型の前まで連れて行き、看護協会の方と一緒に触診を促しました。最初は照れながら触っていた男性も、「乳がんはパートナーが発見することもある」「男性にも乳がんはある」といった言葉を受け、真面目に(それでも照れながら)乳房の模型を一生懸命押されていました。 このような地道な活動が、乳がんの早期発見、早期検診への関心を促すことに繋がるのだと強く感じました。

 ピンクリボン活動の主な目的は、乳がん検診受診の大切さを伝えることです。広島県での乳がん検診の受診率は40.3%と全国平均の44.9%を下回っています。これは、欧米受診率(71.2%)と比べてもとても低い数字です。現在ピンクリボンは受診率50%を目指して活動をしています。(受診率はいずれも2016年度調査)

 初期乳がんは現在、手術と化学療法との組み合わせで5年生存率が80%以上とも言われています。 発見が遅れれば当然生存率も下がるため、早期発見がその人の命を救うことは明らかです。 こういった知識は医療従事者であっても、専門家でなければ詳しく知ることは難しいと思います。 今回のような機会を設けることで、女性に早期検診の重要性を知ってもらうのはもちろん、男性にも、乳癌やピンクリボン活動について広く知ってもらうことができると実感しました。

上表はピンクリボンdeカープ(9/21)かば広場での物販売上。 尚、グッズ販売の収益は今後のピンクリボンの活動に利用されます。