第一回生涯教育講座 レポート

 第一回生涯教育講座は新型コロナウィルスの影響を受け、他の研修会と同様に延期を余儀なくされていましたが 2020 年 9 月 24 日(木)に福山市医師会館で開催されました。

 例年講義室が埋まる程参加人数の多い第一回ですが、今年度は 41 人と非常に少なく、2 週間前に行われた広島地区のオンライン研修会への参加の呼びかけが功を奏した結果となりました。

東部地区のみならず様々な研修会は新型ころなウイルスの影響で外出規制があったために半年以上ぶりの開催で、参加することへの不安も多少ありましたが、反面久々の講義が楽しみでもありました。

 医師会館に到着すると、生涯教育委員の方が準備してくださった手指消毒と額で測れる体温計で検温後、受付を行いました。マスクを忘れた方のためにもマスクがあり準備万端でした。会場では3人掛けの椅子に1人ずつ座ってソーシャルディスタンスを保つようにアナウンスがあり、研修会開催のための生涯教育委員の方々のお気遣いが伝わってきました。

 今年度初となった今回の研修会は尾道市民病院の杉原技師司会の下、薬剤師であり、コーチであり、 元選手である岡崎先生から「薬剤師、アスリート、競技指導者の立場からのアンチ・ドーピング」と題してご講演いただきました。

 講演の中で先生は「目的を把握して,手段を考える」と言われ、選手経験があるからこそ目的を把握でき、その気持ちに寄り添ってコーチまたは薬剤師として手段を考えることができると説明されていました。

 先生のお話を伺って、検査技師でも同様のことが言えるかなと思います。病気への不安を取り除くための検査項目の説明や診断のための検査など、 患者さんに寄り添っていける検査技師でありたいな と感じました。また指導者の立場として、年齢には 関係ないと高校生にもアンチ・ドーピングの教育を熱心にされており、未来のアスリートたちの意識がまることは間違いないと感じました。

 次回以降の生涯教育がライブ配信になることが決定され、今後は聴講後に 200 字のレポートを提出することで参加登録が完了になります。まずは広臨技のメルマガ登録をしておくと行事や研修会などの情報が届くので便利です。また、Web 受講のために Webex Meet のアプリをダウンロードして新型コロナウイルスの外出規制に負けず Web 配信で研修会に参加していきましょう!

 生涯教育講座は毎回様々なテーマで、多くは検査技師とは異なる分野の先生をお招きして行われる研修会です。職種が違えば見方・考え方も変わって楽しく、客観的に検査技師を見つめ直すきっかけにもなる…これからもそんな研修会にみなさんも参加して幅広い知識を身につけましょう!

(広報 青山・門田)

 令和元年11月17日(日)に福山市医師会館にて第26回福山医学祭が開催されました。昨年は医師会館改修工事のために縮小した医療従事者のみの学会となっていましたが、今年は市民公開講座も復活し、多くの方が参加されました。

一般演題では、口述発表66題とポスター発表22題があり、医師や看護師など医療に取り組むあらゆる分野の医療従事者が様々な視点から問題に取り組み、日頃の研究成果を発表されました。臨床検査の分野でも4題発表がありました。

 また特別企画として、広島県臨床工学技士会の企画ではTVドラマ等で登場しているような医療機器にさわろう!といった体験コーナーもありました。臨床工学技士(ME)さんにマンツーマンで詳しく説明していただき、私も心臓手術中の映像とバイタルのモニタを見ながら実際に人工心肺装置の操作を体験させていただきました。検査センターで毎日顕微鏡を覗いている私には未知の世界でとても緊張しました。MEさんの業務の苦労や、人工透析などではその患者様にあったオーダーメイド医療が進んできていることを知り、よい刺激となりました。

 お昼をはさみ午後からは市民公開講座がありました。今回は「こどもの食物アレルギー・れいわの新常識」と題したシンポジウムで、3名の小児科医の先生方が食物アレルギーのしくみ、食物アレルギーの検査について、アナフィラキシー症状と対処法など分かりやすくお話くださいました。そのほか栄養管理科の先生は食物アレルギーにおける栄養指導について、福山市市内の小学校の養護教諭は学校における現状と対策についての発表と盛りだくさんの内容でした。赤ちゃんをつれたご夫婦での参加が目立ち、大学ノートいっぱいにメモされている姿も見受けられ、たくさんの方々が興味を持っていることを感じました。

 1日を通して医療従事者557名、一般市民107名と多くの方々が参加されました。どの発表でも“多職種連携”や“多職種チームの取り組み”といった内容が目立ったように感じました。私たち検査技師も患者様のためにワンチームとなり努力していきたいと思います。

福山医学祭は毎年この晩秋に開催されます。東部地区のみならず参加可能ですので、みなさんもぜひ様々な視点から医療について考えてみませんか?      

広報部 世良

2019年11月10日(日)、三原国際ホテルにて第21回東部地区学会が開催されました。今回の東部地区学会は、一般演題6題と、教育講演「地域に飛び出した臨床検査技師の取り組み」、そして特別講演「高齢者の生き方に医療者はどう答えるべきか」という内容で進行しました。

一般演題は、生物化学分析部門が1題、臨床生理部門が1題、輸血細胞治療部門が1題、臨床微生物部門が1題、病理細胞部門が2題でした。東部地区学会は若手技師の登竜門ともされており、若手技師の方々も多く発表されていました。自施設における取り組みや経験した症例など、どの発表もしっかり検討されており、とても興味深い内容ばかりでした。会場からも活発に質疑応答が行われ、大変盛り上がりました。

教育講演では、広島県廿日市市地域支援員の黒木真由先生をお招きし、「地域に飛び出した臨床検査技師の取り組み」と題し講演をしていただきました。黒木先生は広島市立安佐市民病院で臨床検査技師として5年間勤務されたのち、現在は廿日市市浅原地区の地域支援員としてご活動されています。「JAMT magazine」2019年新年号にて掲載された「若手技師との新春座談会」に参加され、そのなかで地域医療について語られました。またその他にホームケアクリニックでの勤務や認知症の講習会講師、FMはつかいちのパーソナリティなど多方面でご活躍されています。黒木先生はおばあさまが病気になられたことがきっかけで、「病院から帰ったあと、患者さんは自分の地域で安心して生活できているのだろうか?」「病気を治すことだけが医療だろうか?もっと人々の心と寄り添った医療がしたい!」と考え、そのための活動を決意されたそうです。また、実際のコミュニティナースの方と知り合ったことも大きなきっかけだったそうです。コミュニティナースとは、「いつも地域の中にいて、健康的な町づくりをする医療人材」のことです。地域住民の方々と信頼関係を築きながら、自身の医療者としての専門性や知識を生かした活動を行い、地域の人々がいつも楽しいと思えるような町をつくることが活動目的です。黒木先生は現在、地域支援員として、イベント企画、広報活動などの町づくりに関する活動のほか、地域サロンへの参加、自宅訪問、健康や暮らしの悩み相談、勉強会の開催など、様々な活動をされておられます。黒木先生の貴重なお話を聞いて、自らで考え病院から地域へ飛び出した黒木先生の行動力に感動しました。

特別講演では、三原赤十字病院・呼吸器内科/広島原爆養護ホーム舟入むつみ園の有田健一先生をお招きし、「高齢者の生き方に医療者はどう答えるべきか」と題した講演をしていただきました。誰しも老いるに伴って(あるいは老いずとも)、それまで順調だったはずの人生のコントロール感を突然の病気や事故などで失うことがあるかもしれません。それはとても辛く受け入れがたく、こんなはずではなかったと感じるかもしれません。そうして人は必ず死に向かっていきます。そんな人生の終盤をあなたはその時どう生きますか?有田先生には、ACP(アドバンスケアプランニング)について、実際の経験を交えながらご講演いただきました。ACPとは、患者本人と家族が医療者などと一緒に、意思決定能力が低下する場合に備えて、現在の病気だけでなく終末期を含めた今後の医療や介護について話し合うことや、本人に代わって意思決定をする人を決めておくことです。自分の家族のことも頭によぎりながら、大変興味深くお話を聞かせていただいたと同時に、大変難しいお話であると感じました。有田先生の話を聞いて、私の施設では、臨床検査技師は医師と患者が納得のいく意思決定をするために正確な検査結果を提供することが大切だと再確認できたという意見がありました。今後の自身の業務に生かしていきたいと思います。

学会終了後は懇親会会場へ移動し、懇親会がスタートしました。懇親会では、近くの参加者とグループをつくり、〇×ゲームなどレクレーションが企画され、あっという間に楽しい時間が過ぎて行きました。今回の東部地区学会の参加人数は128人でした。参加された会員、賛助会員の皆様や講師の先生方、ご協力ありがとうございました。また、東部地区理事をはじめ運営に携わってくださった地区委員や学術部門員の皆様、お疲れ様でした。

広報部 池本

広報部 錦織沙弥

 平成30年11月4日(日)、福山市生涯学習プラザ(まなびの館ローズコム)にて、第20回東部地区学会が開催されました。 今回は一般演題4題、特別講演、シンポジウムという内容で会が進みました。 一般演題では血液検査部門が1題、生理機能検査部門が2題、生化学・免疫検査部門が1題でした。東部地区学会は若手技師の登竜門ということもあり、今回も若手技師が多く発表されていました。どれもしっかり研究、検討がされており、とても興味深い内容ばかりで、質疑応答も活発に行われました。

 特別講演では、福山市にあるフジゼミ塾長の藤岡克義先生をお招きし、「大切なのは・・つまずき 寄り道 回り道」と題し講演していただきました。藤岡先生のゼミは、非行や不登校、高校中退といった生徒たちを国公立大学や難関私立大学に合格させる奇跡の塾と呼ばれており、先生ご自身もかつて非行に走り、高校を2度中退され、20歳の時に立ち直り大学に進学されたという経験を持たれています。講演では、フジゼミではどのような勉強を行っているか、先生がどうやって大学に合格したかというお話や、ゼミを開くことになったきっかけ、また、親子関係についてなどもお話してくださいました。回り道をすることによって気づけることもあるということを教えていただき、大変貴重な講演となりました。  シンポジウムでは「西日本豪雨災害・広島県の状況」と題し、4名のシンポジストの方が講演されました。

 済生会呉病院の有谿技師には施設の被害状況をお話していただきました。災害当時の写真を公開していただき、当時の被害の大きさやたいへんな苦労を感じ取ることができました。検査機器の水の使用量には驚き、断水時には出来るだけ水を使用しない機器などを準備、把握しておくことが大切であるとおっしゃっていました。

 福山市民病院の平田技師はDMATの対応についてお話されました。各施設の状況把握や避難所の情報収集などの活動内容や、災害が起こった時にDMATがどのような流れで動いていたのかなど、DMATの活動について詳しく知ることができました。

 広島県赤十字血液センターの山口先生には血液センターの対応についてお話していただきました。血液の搬送にとても時間が掛かり、道路は寸断され、高速道路もストップしていたため海や空からの搬送も行われたそうです。また、災害時に電話やFAXが繋がらず血液製剤の発注ができないということもあっ たそうです。血液センターではインターネットを使用した発注システムも行っており、参加者の皆様に登録を呼びかけておられました。

 最後に森田会長から広臨技の対応についてお話がありました。広臨技では、会員の被害状況の把握や、被災された会員への共催金の支給、DVT検診などが行われました。 近年、異常気象も多く、いつまたこのような大きな災害が起こるかわかりません。今回の経験をきっかけに災害に対する意識を高め、災害が起きた時にしっかり対応できるよう準備していかなければならないと思いました。

 学会終了後は懇親会会場へ移動し、桑田理事の開会の挨拶で懇親会がスタートしました。今年は東部地区学会が開催されて20回の節目の年ということで、会の最中にこれまでに東部地区で行われた学会や新入会員オリエンテーションなどの写真がスクリーンで上映されました。中にはとても懐かしい写真もあり、職場の先輩方の若かりし姿など、なかなか見ることのできないものも拝見することができ、東部地区の活動の歴史を感じることができました。写真を見ながら懐かしまれたり、話の話題になったりしていてとても良い企画となったのではないかと思いました。

 そのほかにも参加者の皆様の名前をランダムに使ってのビンゴゲームやじゃんけん大会などあり、あっという間に楽しい時間が過ぎて行きました。 今回の東部地区学会では150人を超える参加があり、過去最高の参加人数で会を開催することができました。参加された会員、賛助会員の皆様や講師の先生方、ご協力ありがとうございました。また、東部地区理事をはじめ運営に携わってくださった地区委員や学術部門員の皆様、お疲れ様でした。

 このたびの西日本豪雨により、被害を受けられた方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げますと共に、広島県臨床検査技師会員の安全と、被災地の一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。

 福山市の豪雨による被害は、大規模な土石流によるものは少なかったのですが、多量の雨で芦田川の水位が高くなり、行き場を失った支川や水路の水があふれる「内水氾濫」が各所で起こりました。これに伴い、床上・床下浸水約1400件、道路冠水約180カ所などの被害が報告されています。日を追うごとに状況が明らかになり、想像を絶する光景をメディアから確認するたびに何か出来ることはないだろうか、と考えていました。ちょうどその頃、ラジオで災害ボランティアに関する情報を聞き、私たちは福山市社会福祉協議会に登録を行った後、平成30年7月15日と7月20日に災害ボランティア活動に参加しました。1日あたりのボランティアの人数は百数十人で、それらは20~30名程度のグループに振り分けられて、私たちは床上浸水の被害を受けた方のご自宅に向かいました。床上浸水を受けた建物内に初めて入りましたが、独特の臭いと湿気、その一角で引き続き生活されている被災者の姿を見ると、被災後の現実の厳しさを痛感しました。私たちが行った作業は、建物内に堆積した土砂の撤去、廃棄物の撤去などが中心で、炎天下での作業は想像以上に厳しく、15分に1回程度の休憩をとっても確実に体力が失われていきました。それでも、被災された方より、「今日のことは一生忘れません」と言われた時は、私たちに気遣ってもらう気持ちに恐縮するとともに、いくらかの達成感を感じることもできました。

 ボランティアに参加されている人たちは、誰も多くは語らず、もくもくと作業を行っているようでした。しかし、少しの会話の中からも、困った人のために何かしようと思う優しさと使命感は容易に伝わってきました。ボランティアの年齢層は10代~20代の若い人たちが多く、化粧もとれ汗だくで作業をしている姿をみると、人口減少と高齢化が進むわが国であっても、将来は決して暗くないことを予感させてくれるようにも感じました。

  • 中国中央病院   羽原利幸
  • 寺岡記念病院   中村和幸
  • 日本鋼管福山病院    井上貞幸
  • 尾道総合病院 杉山佳代